待つ人
Pentax KM, smc PENTAX-M 1:2.8 28mm, Fujifilm S-100
彼は毎日、丘の上のバス停のベンチに座っている。
彼は何をするわけでもなく、ただ 1 日中バスを待っている。
バスが着くと、彼は嬉しそうに立ち上がって降りてくる人をひとりひとり確認して、最後の人が降りてドアが閉まるのを確認すると、また悲しそうにベンチに座り、また、ただ地面をぼんやり眺める。
最終のバスの最後の乗客が降りてバスが行ってしまうと、彼はひとり、首を少しかしげて、片方の足を少し引きずりながら、とぼとぼと坂を降りて行く。
彼はどこに帰るのだろう。
彼はまた明日も丘の上のバス停で誰かを待つのかな。
いつまで待っても降りてこないかもしれない誰かを、明日も明後日も
丘の上のバス停でひとり、ずっと待つのかな。
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