
Eze にて - Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited
じりじりと太陽の光の音がするような晴れた暑い午後だった。
僕たちは木陰で休みながら、ベンチに座っている人や木陰で休んでいるハトを題材にして、他愛もない話を作ったり、写真を撮ったりした。
僕たちは隣に座りながら、終わりが近いことを感じていた。
とても暑い、静かな、しあわせで、かなしい夏の午後。
僕たちは、エアポケットに入ったような現実感が失われた木陰にいた。
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Aix-en-Provence にて - Fujifilm Finepix S5 Pro, AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G
その年の夏は、僕にとって行き止まりのような夏だった。
「ここから先には進めません。」
僕は、そう書いてある目の前の標識を何度も読み返している。
・・・
以前に書いた話を思い出した。
・・・
どうしてもアイスコーヒーが飲みたくなったので、切らしていた豆を買出しに出た。
家に戻った僕はコーヒー豆を挽いて落とし、氷を一杯入れた銅のマグカップに注いだ。
氷がカップの中で「ちりちり」と音を立てて解けた。
アイスコーヒーを三分の一くらい飲んでから、僕は床に寝転がり、目を閉じて、あの行き止まりの夏を思い出していた。
光はどこまでも白くて、空はどこまでも青くて、君はどこまでも素敵だった。
こうしていると、目を開けたら隣に君がいて、冷えたミネラルウォーターのボトルを僕の額にあてて、「気持ちいいでしょ?」って笑っているんじゃないか、って思えるくらいに今でもはっきりとした輪郭を持って戻ってくる。
少し風が出てきたのかな。
レースのカーテンがさらさらと音を立ててるのが聞こえる。
網戸越しに入ってくる風は、少し夕立の匂いがした。
・・・
行き止まりの夏。
僕は今も、あのハンバーガー屋の窓際の席で君の隣にいる。
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まで