額面どおりに受け取るのは・・・
Fujifilm Finepix S5 Pro, Sigma DC 24-70mm 1:2.8 EX DG
長期連休はほとんど仕事してました。
このときしかできないいろんな仕事があるので、ね。(IT 業界の人は良くわかると思う(笑))
とはいえ、仕事や打ち合わせの合間に本を数冊を完読しました。
普通の日と違って、クライアントからの電話やメールの割り込みがないので、休み時間がちゃんと予定通り取れるのが休日の良いところ。
京大の本山先生の本や、ポール・クルーグマン(ご存知昨年のノーベル経済学賞受賞者)の本とか、結構経済関連の本が多かった。
その中でも本山先生(現 福井県立大学教授)の『格付け洗脳とアメリカ支配の終わり』は、面白かったですよ。(直接金融の優位性を声高に唱える者達による搾取が格付け会社によっていかに加速され、どのように今回の金融危機の引き金になったか、また、MBSCDO の格付けがいかにずさんであったか、ということもよくわかります。)
とても文章が読みやすいので、経済は専門外の僕でも仕事の空き時間でもスラスラと読めて、1日半くらいで終わってしまいました。面白い本ってすぐに終わっちゃうので少しさびしい。
・・・
オバマ大統領がトルコでの演説で 、核兵器を使った世界で唯一の国の道義的責任として核兵器の廃絶を率先して行ってゆく、と演説したよね。
歴代現職大統領で原爆の道義的責任を認めたのは初めてのことで、当然のこととはいえ、これまでの原爆使用を正当化しようとする無責任な過去の大統領と比べればすごいことだとはいえる。
しかしこれは、道義的にどうの、というのではなく、もはや核は抑止力としては使い物にならず、それよりも NPT 非加盟国や非国家集団にこれ以上核が拡散することの方が米国にとってよほど危険だ、という冷静な損得勘定で発言していると考えるのが自然でしょう。
死ぬ気で来ている相手に対し、「止まらんと撃つぞ」という警告は何の役にも立たないからね。
(長くなるので、続きは↓の「続きを読む」で。)
日本ではかなり誤解を招くような報道が多いけど、北朝鮮の核実験のときにアメリカが危惧したのは、北朝鮮の核使用よりも、それを口実に日本が核武装をしやしないか、ということだった。事実、いくつかのアメリカの新聞などにもそういう趣旨のことが取り上げられているようだしね。
いまだに「右か左か」なんていうイデオロギーで世界が動いているなんて考えてる一部の新聞もあるようだけど(笑)、そんなのもはや何の意味も持ってない。「損か得か」 「益か害か」だけ。
「北朝鮮の脅威に対抗するために日本も核武装を」 なんて “その手の”人たちの票を目当てに言う政治家さんがいるけど、それは当然 “NPT を脱退する” ということを意味するわけで、そんなことしたら、真っ先にアメリカに叩かれますって。北朝鮮よりよほど怖いよ(笑)
日本はアメリカ本土も十分射程に収める立派なロケットを持っているからね。そりゃ本気で叩いてくるでしょう。普通。
アメリカだけじゃなく、国際社会からも袋叩きにあうでしょう。 違憲かどうかとか非核三原則とか、そういう “自発的行動” レベルじゃなくて、NPT を脱退するんだもんね。
そういう政治家さんは、そんなことできるわけないことは百も承知で言ってるんだろうけどね。票がもらえればそれでいいんでしょうから。
ま、何はともあれ、現職の米国大統領が核使用の道義的責任を認めたことはもちろん大いに評価はできますが。
コメント
> 長期連休はほとんど仕事してました。
> このときしかできないいろんな仕事があるのでね。(IT 業界の人は良くわかると思う(笑))
おおお。
連休中経済なお話を思わず聞くことができてこのブログも知ることができてどうもどうもでした :-)
楽しみに読んでます。
今日はこのエントリを肴に seki さんはおもしろいなあとお昼にインド料理を食べつつ旦那さんと話していました。
私はクルーグマン入門書さえまだ読み終われず、本山先生の本は自宅配送、開拓途上の経済分野は進みが遅いです。でも、ゴールデンウィーク、seki さんともう一方と経済な話になり何かのご縁ですね、中身も面白くふむふむと亀の歩みで読んでいます :-)
連休は寮の旅行で滋賀に行くので太陽のもと読書に励みます!
投稿者: akipponn | 2009年05月07日 18:14
*** akipponn さん ***
コメントありがとう!
旦那さんにもブログ更新するように言っといてください(笑)
連休中は仕事の打ち合わせにもかかわらず、なんだか話が脱線しまくったね。それが面白かったんだけど!
また、ぜひミーティングしましょう!
> 連休は寮の旅行で滋賀に行くので
??
まだ連休中なの?
投稿者: hirobot | 2009年05月07日 19:04