非常に大切なことが混同されているので、整理したい。
福島原発の事故と「計画停電」が同時に取り上げられているため、本来無関係な話がごちゃ混ぜになっている。(ひょっとしたら、意図してごちゃ混ぜにしているのかもしれないが。)
ここで、間違えてはいけないのは、
計画停電を実施する必要があるのは、原発が止まっているからだけではない。
ということだ。
東電の発表では、需要が供給を 1,000万 kW 超過する可能性があるので、計画停電を行う、ということだった。
東電の主張する数値が正しければ、電力需要に供給が追い付かない原因は、原発が停止していることだけではなく、その他の発電所(火力、水力など)や、そこからの送電設備もかなりの被害を受けていることが原因であることが推測できる。
なぜなら、東電の福島第一と第二を合わせた総発電量は、今年の1月の実績で、556万kWだったからだ(あくまで単純平均)。
電気事業連合会のホームページを調べて計算すればすぐにわかる。
電気事業連合会「でんきの情報広場」、「原子力発電所の運転情報 > 運転情報・実績データ」に PDF がある。
福島第一原子力発電所
http://www.fepc.or.jp/library/data/operation/plant/fukushima1/index.html
福島第二原子力発電所
http://www.fepc.or.jp/library/data/operation/plant/fukushima2/index.html
ということは、鹿島や常陸那珂の火力発電所も相当の被害を受け、発電または送電不可能になっていると考えられる。
ここで気付くべきことは、
「原発がなくなったからと言って、計画停電が必要になるくらい電力がひっ迫しているわけではない」
ということだ。
わざと混同させようとしているのかどうかはわからないが、とにかくこれを混同してはならない。
現状、二か所の原発 + 500万KW クラスの火力または水力発電所が停止している状況 (東電が言うように 1,000 万kW 足りないのであればそうなる) でも、節電すれば計画停電しなくてもよいギリギリの状態でなんとか生活できているわけだ。
(東電の原発は、福島第一、第二の他は柏崎刈羽だけ。)
逆に言えば、火力発電所が復旧すれば、みんなが節電すれば原発がなくても、この国はやっていけるということだ。
ここが一番大切だ。
見逃してはならない。
ただ、火力発電は、残念ながら CO2 を大量に放出する。
原発を放棄しつつ電気も必要とするなら、車になるべく乗らないようにしよう。
もし乗るなら、小さな燃費の良い車に乗って、少しでも他で CO2 を出さないようにしよう。
馬鹿でかくて重い車に 1 人で乗るのはやめよう。
森林伐採に加担するようなレジャーで、森林破壊に加担することはやめよう。
そういうことをしてたんじゃ、原発に反対する資格はない。
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