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諦める事は諦めない事より難しい


Sigma DP2, SIGMA LENS 24.2mm 1:2.8

諦める事は諦めない事より難しい。

「諦めないこと」が素晴らしいように言われることが多いけど、諦める方が余程難しい。
よく「オレ、簡単に諦めちゃうんだよね」なんていう人がいるけど、それは「諦めてる」んじゃなくて、単に「努力するのを止めた」だけだったりする。
努力するのは止めたけど、心のどこかでは「たなぼたで手に入らないかなぁ」なんて思ってる。それって、諦めてない。
「諦める」っていうのはそんな生半可なことじゃない。
望むものは自分に力ではもう手に入れられないことを認めることだ。

つまり自分の能力の足りなさを正面から受け止めて、自分が劣っていることを認める必要がある。
それはとてもキツい。
自分を客観的に見つめ、分相応を知る。
それが諦めるということの本質だ。

努力するのをやめただけ、というのとは全く違う。
自分ががんばってできること、がんばってもできないこと、それをはっきり見つめ直すことだ。

自分ががんばってできることをやってもできなかったことは、仕方ない。
自分でできることをすべてやったかどうかを点検し、これからできることがないかについても検討して、それでも無理ならば、それが自分の器だと受け入れる。

ありのままの自分を受け入れるのは難しいこともあるが、それができれば、きっと救われる。
自分は精いっぱいやった。自分は自分だから。これでいいんだし、こうなるようになってるんだ、って。

僕もそれで救われました。



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コメント

hirobotさん、こんばんは。

昔の富士山登山の時に思いました。登る勇気より下山を決意する勇気の方がたいへんって。あと少しで目の前に頂上があるから、頑張れそうなんだけど、高山病みたいになり、一緒に登っていた友達に言われました。「諦めることも必要」って。それで9合目まで来ていたけど下山を決意。でもそれ正解でした。あのまま登っていたら、きっとレスキュー隊出動だったかもしれませんし。(^^;)

人生も同じですね。

*** なん さん ***
こんばんは!いつもコメントありがとう。

> 登山の時

いや、それって、それどころじゃないし!
死んじゃうよ!!(笑)
そういうときは、あっさり諦めてください(笑)

音羽屋的。には実は枕詞というかサブテーマがありましてですね、
ご存じかもしれませんが、「諦聴諦聴」というのがそれです。

「諦聴諦聴音羽屋的。」
(yahooで諦聴諦聴を検索するとその記事がトップに出てくるw)

これって、釈迦の言葉で、仏説観無量寿経というお経の一説なんです。和訳すると、「あきらかにきき、あきらかにきけ」というふうになります。

おもしろいなぁと思うのが、「あきらか」と読む「諦」という字は、ここでもあるとおり「あきらめる」とも読むんですよね。
つまり、自分があきらかになる=自分の器がわかる=ありのままの自分を受け入れる、という見方が出来ると思うんですが、すなわち、あきらめることとあきらかになることはイコールなのではないかと。

僕はそれをこのお経の一説に出会って考えるきっかけをもらいましたが、hirobotさんがそういう背景なしに「諦」という概念を同じように受け止めておられたことに正直驚きと感動があります。

本当に諦める。自分ではどうしようもないことを悟る。そこで初めて自分というものがあきらかになる。

これって、真に自分らしく生きるためのスタートラインなのではないかと思うのです。そして、自分含め、いろんなことを諦めきれずにもがきながら、結局そのスタートラインに立つこともかなわぬままに死んでいくのが人間の悲しさなのかなと。。。

*** 音羽屋 さん ***
おはようございます!
この言葉まったく知りませんでした。
すばらしいです!教えていただいて、ありがとうございます。
南無阿弥陀仏、のときもそうでしたが、音羽屋さんに教えていただいて僕の考えていることが明確な形をもったものになっていく気がします。

しかし、まったくそのとおりです。
「諦めること」というのは、「努力をやめること」とはまったく違って、「自分にとって都合の悪いことにも目を開き、心を開いて、自らの身の丈を明らかに見て、自らの限界を知ること」なんです。
これは本当はとても厳しいことですよね。

本当にありがとうございます。
すとん、と腑に落ちました。

もしよければ、再度、記事にしたいと思っています。
音羽屋さんのコメントを引用させていただいてよろしいでしょうか。

いろいろ共感できてうれしいですねぇ。
ぜひぜひ。改めて向き合うのはなかなか大変そうなネタだと思いますが楽しみにしておりますです。

*** 音羽屋さん ***
早速のご返事、ありがとうございます。
共感だなんて、恐縮です。僕の方は教えていただいてばかりで・・・すみません。

ご快諾、感謝いたします。

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