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僕たちの真実、続編


Nikon D2H, AF Nikkor 50mm/1.4D

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君の古い記憶が、真実かどうかは、僕には分からない。

街外れにある図書館に行って、司書のねずみに訊いてみるといいかもしれない。
その図書館には世界中の記憶が全部載っている古い本があるそうだから。

その本から、君の古い記憶を小さな小瓶に写し取ったら、川沿いに歩いてゆこう。
河が海につながるところまで来たら、小瓶を開けて流すんだよ。

君の古い記憶は、さら、さら、と静かに海に消えていく。

君の記憶や、君の真実は、海の中で薄く薄く、広く広く、でも確実に広がってゆく。
魚や海亀や鯨は、君の記憶を共有するんだ。

そうして、君は回復してゆく。
きっとね。
  
  
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このお話は yuki さんのコメントにインスパイアされてできました。yuki さん、ありがとう。

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コメント

いえいえ。どういたしまして(ぺこ)
わたしは何もしていません。

このお写真、光と色のトーンがステキです。
晴れ曇の柔らかなグレーの色って好きです。

yuki さん、こんばんは。
コメントありがとう。

この写真はね、おととしの暮れに撮ったんだ。おととしはとてもいい年だったんだよ。
それを締めくくる写真だった。
今はもう、この写真を撮ったカメラも売って手許にはない。苦楽をともにしてきたカメラだったけどね。でも、今はもうないんだ。

鯨と記憶を共にできるなんて
きっと素敵なことかも。
真実を知るのは自分だけ。
でも、もし違う誰かもいてくれたなら
それはなんて幸せで不幸なことなんだろう。

hayano さん、コメントありがとう。

幸せで不幸、か。
うん。そうかも。
いや、どうかな・・・
難しいな。

こんにちは。

吸い込まれそうな写真ですね。
いろんな気持ちが浄化されていくみたい。

心の真ん中がスゥーっとするような、悲しみが空へ還って行く感覚を覚えました。

スキです、この写真!

翠京さん、コメントありがとう。
写真、スキだ、って言ってもらえて嬉しいよ。
この写真撮ったときも、本当にそんな気持ちになってた。
悲しみも喜びもみんな海に流れて行って、それが蒸発して雲になり、雨になって、また地上に降り注ぐんだな、って。
そんな気持ちだった。

僕はもうどうしようもなく汚れて壊れてしまったけど、海に還ることができれば、綺麗になって戻ってこられるかな。

もちろん!

汚れたら洗えばいい!
壊れたら治せばいい!
季節のように巡り続けるのだから。

あなたは一人じゃないから、そんな時はとことん周りの人間に甘えてしまえばいい!

自分が誰かの傘であるように、あなたの傘も沢山あるんですよ!

翠京さん、ありがとう。
そうだね。洗って、直せば、いいんだよね。
僕も誰かの傘になれればいいな。
 
 
“おまえの中で雨が降れば、僕は傘を閉じて濡れてゆけるかな”
  / 細野晴臣「恋は桃色」

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