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2010年06月25日

【続】諦める事は諦めない事より難しい


Sigma DP2, SIGMA LENS 24.2mm 1:2.8

この間ここに書いた「諦める事は諦めない事より難しい」に、音羽屋さんから素晴らしいコメントをいただいたので紹介。
以下、音羽屋さんのコメントをそのまま引用 (引用許可頂いています)。

*** 引用、ここから ***

音羽屋的。には実は枕詞というかサブテーマがありましてですね、ご存じかもしれませんが、「諦聴諦聴」というのがそれです。
「諦聴諦聴音羽屋的。」
(yahooで諦聴諦聴を検索するとその記事がトップに出てくるw)
これって、釈迦の言葉で、仏説観無量寿経というお経の一説なんです。和訳すると、「あきらかにきき、あきらかにきけ」というふうになります。

おもしろいなぁと思うのが、「あきらか」と読む「諦」という字は、ここでもあるとおり「あきらめる」とも読むんですよね。
つまり、自分があきらかになる=自分の器がわかる=ありのままの自分を受け入れる、という見方が出来ると思うんですが、すなわち、あきらめることとあきらかになることはイコールなのではないかと。
僕はそれをこのお経の一説に出会って考えるきっかけをもらいましたが、hirobotさんがそういう背景なしに「諦」という概念を同じように受け止めておられたことに正直驚きと感動があります。
本当に諦める。自分ではどうしようもないことを悟る。そこで初めて自分というものがあきらかになる。
これって、真に自分らしく生きるためのスタートラインなのではないかと思うのです。そして、自分含め、いろんなことを諦めきれずにもがきながら、結局そのスタートラインに立つこともかなわぬままに死んでいくのが人間の悲しさなのかなと。。。
投稿者: 音羽屋 | 2010年06月11日 09:19
***引用、ここまで***

以前にも音羽屋さんには、僕が気付いたことを日記にしたときに、「それは南無阿弥陀仏の世界観ですね」と教えていただいた。なんとなく形を取りつつあった僕の考えが、明確な姿をして目の前に現れた瞬間だった。

今回のコメントでも、僕の考えていたことは、何千年も前に既に釈迦が考えていたのだ、と気付かせていただいた。すとん、と腑に落ちる、とは、このことだ。

「諦めること」というのは、「努力をやめること」とはまったく違って、「自分にとって都合の悪いことにも目を開き、心を開いて、自らの身の丈を明らかに見て、自らの限界を知ること」で、これは本当はとても厳しいこと。

身の丈を知る、それは傲慢になっても、卑屈になっても、上手くいかない。
自分にできることを知り、同時に、自分にできないことを知る。
それは、限界まで行かなければ分からない。

諦める前に自分は本当に限界まで攻めているか?
逆に、見たくないものを見ないために、ただ諦めることをしていないだけではないか?

常に自分に問いかけることができて、初めて身の丈を知り、「諦める」ことができる。
それは、まさに「明らかに見る」ことなんだと思う。



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2010年06月22日

“ゼロマス(zero-mass)” メディアから “ウィズマス(with-mass)” メディアへ

去年の秋くらいから、「ジン」を作ってる。
前にここでも紹介したけど。

マスメディア (大衆メディア) の役割はもう終わった、と言われて久しいけど、インターネットを中心とした “ゼロマス”メディア (zero-mass = 質量のない。僕が命名) にももう辟易。
その点、自分でプリントして、自分でカッターで切って、ホッチキスで止め、自分で配るジンは、発信しているという手触り感がある。僕はこれを上記のゼロマスメディアに対して “ウィズマス”メディア (with-mass = 質量のある)、と呼ぶことにした。

やっぱり、現実の手触り感がないと、僕はいやだな。


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2010年06月17日

入梅しましたね


イラスト:セキヒロタカ

2か月ぶり位 (?) に、絵を描きました。連載小説書いていた時以来かな。
というか、正確に言うと完成した、という感じ。この絵は、描きかけの時間が長かったから。

2008 年のちょうど今頃、南ヨーロッパを旅行していたころの風景。
その時の写真を見ながら描いたので、ちょっとリアルになりすぎた。なので、逆にリアルじゃない。こういう絵を描こうと思っていたので目的は達成しているのだけど。
たとえば、4/6 のサクラ並木の絵なんかは、実際の風景とは似ても似つかぬ絵だけど、逆にリアルに感じる。似顔絵がいい例だよね。

  ・・・

以前に書いた話を思い出したので、少しだけ変えて再度載せることにします。
 
  ・・・

『上昇気流』
 
 
入梅 (つゆいり) 前のからっと晴れた日に T シャツを干すことくらい気持ちの良いことって他にあるかな?

  ・・・

入梅前の晴れた金曜日、僕は君が会社に行くのを見送ってから、部屋の窓とカーテンを全開にして、洗濯機に洗濯物を放り込んだ。
コーヒーメーカーでコーヒーを落としながら、仕事の準備をする。開けた窓から公園の上を通り抜けた風が勢いよく入ってきた。


洗濯物を干し終わってから、僕は落としたてのコーヒーで作ったアイスコーヒーを持ってベランダに出て、ぼんやり外を眺めた。

「ちりん、ちりん。」

自転車のベルの音が小さな音で聞こえてきた。
下を見ると、公園に植えられた楠の幹の隙間から、公園沿いの道をゆっくり走っていく自転車が見えた。

時折、少し強い風が吹いて、洗濯物がなびき、かすかに洗剤の匂いが周りに漂った。
僕はパリッと乾いた T シャツを想像し、二人で T シャツをひとつひとつたたんでクローゼットにしまうところを想像して、幸せな気持ちになった。

空は、これからもずっとこんな気持ちでいられることを約束してくれているかのように気持ちよく晴れていた。
遠くでトンビがサーマルを捉まえて気持ちよさそうに、くるっくるっと回っていた。

  ・・・

結局、その約束は守られないことを知ったのは、その少し後だった。



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2010年06月14日

なるほどね


Olympus E-P1, Leica Elmar 5cm 1:3.5

ABC(米)、BBC(英)、F2(仏)、RTR(露)、アルジャジーラ(カタール)・・・などのメインのニュース番組は基本的に毎日見てるんだけど、国によってニュースも取扱が違うから面白いな、といつも思う。

ちょっと前だけど、アメリカ―メキシコ国境で、アメリカの国境警備隊にメキシコの少年が銃殺されたニュースでは、TVE (Televisión Española:スペイン) は、徹頭徹尾メキシコ側の視線で報道してた。これが ABC だとずいぶん違うものになる。見る側もどちらのニュースを見るかで意見も変わってくるかもしれない。
やっぱり、同じ言語を話す国として親近感があるのかな。
中国はなんだかんだ言っても漢民族が作った文字を使ってくれている数少ない国である日本に少なからず親近感がある、ということを良く聞くから、そういうこともあるのかもしれないな。
それともスペインは今も自分たちをスペイン語圏の盟主と思っているのだろうか?

ABC で驚くのは、地球がぐるぐる回るタイトルから始まる「ABC World News」で、扱っているのが国内問題ばかりってこと(苦笑)。きっと地球は東はボストンから始まって、西はシアトルで終わると思ってるんだろうね (あ、アラスカを忘れてた!)。
イスラエルが国際法を完全に無視して、「公海上」で、「民間」の、「人道援助目的の船」を、「海軍の特殊部隊」で、「急襲」して、「民間人9人を殺害」した、というとんでもない犯罪を犯したとき、ヨーロッパのメディアもさすがにこれがトップだった。
これが、ABC World News では、「多くの米国人が肥満」というニュースの次だった(苦笑)
しかも、ネタニエフの「兵士は正当防衛」とかいうわけのわかんない会見を流しただけ。(あれが正当防衛やったら、他人の家に入った泥棒が家人にとがめられて逆ギレして家人をころしても正当防衛になるで。)
特定の民族資本に牛耳られているアメリカメディアらしい。

RTR も同じくらいとんでもないけどね。「親愛なるプーチン首領様」とか言ってそう(苦笑)
それなら、まだ CCTV (中央電視台:中国) の方がリベラル?(どっちもどっちか!(笑))


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2010年06月10日

初回出演日程


カフェ花猫の入り口にて。Sigma DP2, SIGMA LENS 24.2mm 1:2.8

以前からここで告知してましたが、7月からカフェ花猫さんで、レギュラー出演が決まりました。
初回出演は 7/10 (土)、18:00 からです。お時間があれば是非お越しください。
(今回は僕とヴォーカルの 2 人組のユニットです。ユニットの詳細は、こちらに。)

カフェ花猫さんの外観と内部はこんな感じです。大きな池が良く見える抜群のロケーションです。音楽メインではなく、花+アロマ+音楽という感じで BGM で流している感じで、リラックスできると思います。
アロマオイルでのハンドマッサージのコーナーもあるそうです。
今回は 4周年記念イベントの一部で、食事とドリンクが付いて 2,000 円とのことです。

カフェ花猫
近鉄奈良線学園前下車・登美ケ丘1丁目バス停すぐ
奈良県奈良市登美ケ丘1-5-25(杉山宅)
0742-43-7429

Google Map の URL はこちら。「カフェ花猫」と表示されます。

もし、お時間があれば是非お越しください。お待ちしております。


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2010年06月09日

そんなヤツがブルースやロックを語るな!

今日は 6 月 9 日。“ロックの日”だそうです。
ロックも記念日作られるようになったら終わりです(笑)

  ・・・

銀座で二千円の蕎麦を食ってるヤツや、六本木でフレッシュジュースに喜んで千何百円も出している連中に、社会正義や福祉国家の本当の意味など理解できるはずがない。

人が一人で働ける時間なんて大差ない。それなのに何百倍、いや何万倍も収入が違うのは、明らかに搾取だ。

搾取した、あるいは、搾取の構造に漫然と乗っかって気付かないふりをしながらそれで得た金で、高いワインを飲みながら、スプーンで 3 回も掬えばなくなってしまうようなリソットに何千円も出して、ブルースについて語ってるヤツがいるがちゃんちゃらおかしい。
そんな連中に理解できるわけがない。

「パンでさえ手に入らない」と騒ぐ民衆の声に、マリーアントワネットが「パンがなければブリオッシュを食べればいいじゃない」と言った、という有名な話* があるが、それと同じレベルの滑稽さを感じる。

*この話が実話かどうかについては議論が分かれている。


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2010年06月03日

懸案の T シャツ改造

3日連続の更新ーっ!!すごいぜ>自分!!・・・って日記だから当たり前だって!!

さて、今日はファッション通信だけど、ちょっと毛色が違うのだ。
昨日の日記のカテゴリが「音楽ネタ」だから、今日のカテゴリは「家庭科ネタ」?
となると、明日は「保健体育ネタ」か、

それはともかく、とてもお気に入りのRUEHL の T シャツ、アメリカ製なので S なのにデカ過ぎ!
いつも着てる他の日本製の T シャツと比べてビックリ。
同じ S なのに胴回りが 16 cm も大きい!!
形もスクエア過ぎる。

なので、

・胴回りを 16cm 小さくする。
・ウエストを少しシェイプする (型制作)。
・胴回りを短くしたのにあわせ、袖の形状を変更。

まず、待ち針を打って、考えた型に合わせてペンシルで線引き。16 cm 短くするから、片側 4cm ずつ内側に。

ニット用のジグザグ縫いの押え金に変更してまず内側を設計どおり縫う。

少し余裕をもって 1cm 弱を余してカットして、断ちかがり縫いで仕上げ。

かっこよくなりました!


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2010年06月02日

一人三役?

2日連続の更新だ!すごい!!(当たり前か!日記だもんね!!)

新しいユニットの最初の演奏は、カフェ花猫の 4周年記念と決定してるけど、ベースの子とのスケジュールがなかなか合わず、今回は、ヴォーカルと僕の 2 人でやることになった。

2人だと、どうしても演奏が単調になりがち。それにソロパートをギターでやるわけにいかない (伴奏がなくなっちゃう)。そこで、僕が、ギターを弾きながら、足でパーカッションをやり、アドリブでソロパートを歌う、という形でやることにした。忙しい~。気が散る~(笑)

↑は仕事場で練習中の図。
足元に置いてあるのが、ストンプボックスを改造した自作(?)のトリガーユニット。
拡大すると↓こんな感じ。これを足で踏ん付けて (蹴飛ばして?) 音を出す。

固定台はストンプボックスをそのまま使い、自作のアブソーバ (ここがミソ!) の上にYAMAHA のトリガーセンサー (これ、長く使ってるなぁ) を貼り付け、コネクタをリユーザブルなインシュロックで固定してある。これで拾ったトリガーを YAMAHA の DTXplorer に送って発声させる単純な仕組み。ダイナミックレンジを確保しつつ、確実なトリガー発生を行うには、このアブソーバーが大事なんだけど、何度も試作を繰り返してようやく完成。Conga の Hi/Lo、Woodblock/Udu などに割り当てておいて、曲によって切り替える。

マイクはこいつ↓

一流どころのレコーディングスタジオには必ずあるから知ってる人はもちろん知ってるよね。
(もちろん、アマチュア用のリハスタにはない!当り前か!(笑))

ラックやボード内には懐かしい機材も (笑)! 長く使ってるよね>自分。
しかし、本番までには、ケーブルをちゃんと整理しておかなくちゃね。これじゃ何がなんだかわかんない。


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2010年06月01日

諦める事は諦めない事より難しい


Sigma DP2, SIGMA LENS 24.2mm 1:2.8

諦める事は諦めない事より難しい。

「諦めないこと」が素晴らしいように言われることが多いけど、諦める方が余程難しい。
よく「オレ、簡単に諦めちゃうんだよね」なんていう人がいるけど、それは「諦めてる」んじゃなくて、単に「努力するのを止めた」だけだったりする。
努力するのは止めたけど、心のどこかでは「たなぼたで手に入らないかなぁ」なんて思ってる。それって、諦めてない。
「諦める」っていうのはそんな生半可なことじゃない。
望むものは自分に力ではもう手に入れられないことを認めることだ。

つまり自分の能力の足りなさを正面から受け止めて、自分が劣っていることを認める必要がある。
それはとてもキツい。
自分を客観的に見つめ、分相応を知る。
それが諦めるということの本質だ。

努力するのをやめただけ、というのとは全く違う。
自分ががんばってできること、がんばってもできないこと、それをはっきり見つめ直すことだ。

自分ががんばってできることをやってもできなかったことは、仕方ない。
自分でできることをすべてやったかどうかを点検し、これからできることがないかについても検討して、それでも無理ならば、それが自分の器だと受け入れる。

ありのままの自分を受け入れるのは難しいこともあるが、それができれば、きっと救われる。
自分は精いっぱいやった。自分は自分だから。これでいいんだし、こうなるようになってるんだ、って。

僕もそれで救われました。



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作者 “hirobot” について


音楽と写真とモータースポーツを愛する翻訳屋です。


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